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「佐木訴訟」和解成立を迎えて


佐木理人

 テレビや新聞で既に報道されましたように、2003年6月30日、「佐木訴訟」の和解が成立いたしました。
 感無量という感じもありますが、最後は非常にあっけなかったなという気持ちでもあります。

 事故から8年、提訴から、4年家族や弁護団のみなさん、そして、本当に様々な立場の方に支援していただいた事でこの日が迎えられたと痛感しています。
 難しい立場でありながら情報提供をしてくださった方々、お忙しい中を遠路傍聴や調査活動に駆けつけてくださった方々、感謝の気持ちでいっぱいです。

 今回の和解条項をご覧いただきご理解いただきましたように、大阪市側に本件事故現場の危険性を認識させ、転落防止柵を設置させ、そして今後の公共交通機関のありかたについて言及させた事は非常に大きな成果だと思います。
 この和解成立をきっかけに、大阪市営地下鉄に限らず、様々な交通事業社が、視覚障害者の駅ホームからの転落や、その他交通弱者といわれる方々の直面している問題に対して、当事者の声を反映させた設備改善を積極的に進めていくことを心から願っています。
 また、私たち公共交通機関の利用者もどんどん声を上げていって、安全で利用しやすいものを求めていこうではありませんか。

 訴訟の終了がまだ十分実感できず、戸惑う日々をしばらく過ごすかと思いますが、残された一つの大きな責任として、本訴訟の内容や成果を十分できるだけ多くの方に知っていただくように努めねば戸考えております。

 いままで心からの応援を寄せていただき本当にありがとうございました。
 本訴訟が終わりではなく、一つの始まりとして、身を引き締めて新たな流れを作っていきたいと思いますので、今後ともご支援・ご協力の程どうかよろしくお願いいたします。


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